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金銀糸
創業明治30年、四代つづく伝統の技

金銀糸

金銀糸は、非常に古い歴史を持つ京都の伝統工芸品です。

金銀糸は、非常に古い歴史を持つ京都の伝統工芸品です。服飾デザインや、大相撲の力士が締める化粧まわし、舞台や劇場の緞帳や袖、さらには日本各地で営まれているさまざまな祭りでは、巨大な山車、神輿、だんじりに装われる懸装幕などにも使われ、その豪華絢爛たる輝きで、たくさんの人々の目を楽しませています。

厳しい工程管理と、職人技から生み出される金銀糸の輝きを、どうぞお楽しみください。創業明治30年、四代つづく金銀糸の老舗からお届けします!

創業明治30年、四代つづく伝統の技

寺島保太良商店は、創業明治30年以来、ずっと京都の地で金糸銀糸の製作を続けてきました。

現在は、京都の地場伝統産業をはじめとして、日本全国のさまざまな地方での伝統工芸品や、洋装和装を問わず繊維産業などで、寺島さんの金糸銀糸や金箔、蒸着フィルムなどが使われています。

「時代の変遷とともに、金銀糸の製作に伴う技術や材料もさまざまに変化してきました。昔ながらの伝統や風合いを保つ金銀糸を作り続けていくことはもちろんのこと、新しい風合いや技術を求めて、皆様にご提案差し上げていくことも、私どもの大きな役割であると思っています。」(寺島さん)

金糸の太さの番手表記について

金銀糸の太さの番手を表す表記としては『掛』(かけ)という単位で用いられています。
細い番手から順に一掛(いちかけ)、二掛(にがけ)、三掛(さんがけ)・・・といった具合に順に太い番手になっていきます。

「掛」は一束(そく=長さ)一匁(もんめ=重さ)が一掛です。
一束とは糸枠・四尺二寸(1.27m)百回転させて仕上げさせたものです。一匁は尺貫法で、およそ3.75gです。
ですから、およそ127mで3.75gのものが一掛です。以下127mで7.5gのものが二掛となります。

特に太い番手について、寺島保太良商店の間や、あるいはお付き合いの長いお客様の中には十四掛のことを『無頭』 (ずなしと読みます)十六掛のことを『大無頭』 (おおずなし、略して『おおず』ということもあります)
十八掛のことを『大大無頭』 (だいだいずなし、おなじく略して「だいだい」ということもあります)と呼ばれることがあります。

随分昔からそのように表現されていますが、なぜそのように呼ぶのでしょう?
じつは詳しくわかっていません。でも、漢字の読ませ方が古文的な独特の言い回しで、興味深く感じますね。織物や組紐、刺繍などさまざまな技法、使用法、または作品、製品によって使われる太さは千差万別です。

金銀糸ができるまで。

『金銀糸』とは、本金箔や金属蒸着フィルムを細く裁断し、それを芯糸(主に絹糸、ポリエステル糸やレーヨン糸)にらせん状に寄り付けたものです。金銀糸作りは、漆や金箔を使うので、湿度管理、温度管理が非常に重要で、職人の手作業による部分も多く、最初の工程から、約1か月半という時間をかけて出来上がります。

1.台紙の和紙の上に、漆を均等に引いていきます。

2.和紙の上に、金箔を手作業で一枚ずつ押していきます。

和紙の上に、金箔を手作業で一枚ずつ押していきます。

3.出来上がった金箔と和紙を、細く裁断していきます。

出来上がった金箔と和紙を、細く裁断していきます。

4.細く裁断した金箔の紙を、芯になる絹などの糸に、らせん状によりつけていきます。

細く裁断した金箔の紙を、芯になる絹などの糸に、らせん状によりつけていきます。

5.蒸気で蒸して、糸筋を整えて完成です。

※photo by 京都金銀糸工業組合


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職人より一言

私たちの製品をお使いいただくことにより、お客様の作品がよりいっそう美しい輝きを放ちますように、今後もなおいっそう努力していきたいと考えています。

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