生産者紹介
玉堂窯元
- 表の見方
- 所在地
- 名前
- 店舗名
- 職業
- おすすめ商品
- 生年月日
- 星座
- 座右の銘
- 新潟県
- 細野利夫さん
- 玉堂窯元
- 陶器製造
- ビールコップ 【窯変】
- 1953/04/09
- おひつじ座
- なし
私のこだわり
無名異焼とは、どういった焼き物なのですか?「佐渡で取れる土を使った焼き物です。佐渡でしか取れんのですよ。常滑なんかも赤は赤ですけど、ちょっと違って。無名異焼の土は、民間療法か漢方薬かわからんのやけど、昔の人は粉末にして服用したり、やけどとか止血剤に使ってたみたいですね。あとは、中風とか、胃腸病。」(生産者の細野さん)
−−それって、体にいい焼き物かも知れませんね。(笑)
無名異焼って、すごく固いですね?
「そう。土をものすごく細かいふるいにかけて、非常に細かい土だけを使って焼き上げます。土の粒子が細かいから、水分が抜けると、どんどん縮みます。乾燥させたものをまた焼きしめるから、最初に手でひねったのと比べると、3割くらいは縮むんです。だから、すごく固いですよ。指で弾くとチーンって、金属音がします。
でもね、使い込んでいくと表面のざらざらがこすれて、つやが出て来るんです。」
長くつき合うとそれだけ相手が応えてくれる。使っていくことに喜びが感じられる焼き物です。
お客さんへのメッセージを一言。
「まずは使ってみてください。実際使うと、良さがわりと分かってもらえるんじゃないかと。」(笑)
生産者の横顔
やわらかい気持の職人さん。生産者の細野さんは、いつもニコニコ、とてもほがらかな方です。
大柄で、普通の男性よりも一回りも二回りも大きな手をしています。細かい細工の無名異焼を作っているとは信じられないほど。(失礼しました!)それなのに威圧感を感じさせません。
百貨店の実演販売でも人気者だそうで、あるお店では、細野さんを訪ねて毎日来るおばあちゃんがいらっしゃるそうです。ですが・・・
「まあ、毎日来てくれるんは良いんですけどね、毎日質問がおんなじで(苦笑)、毎日同じ事を説明させられるんですわ。(笑)」
−−違う質問は来ないんですか?ちょっと辛いですね(笑)。
「でもまあ、なんなんでしょうかねえ。やさしい気持になっちゃってねえ、『おばあちゃん、それはねえ・・・。』って毎回始まっちゃう。(笑)」
細野さんからはいつも、ふんわかオーラが出ています。
(でも、写真で見ても分かるとおり、ろくろを回しているときの細野さんは真剣そのものです。)
焼き物師の夢
「今割と楽しいのが、世界中の地図をひろげて、ここにはどんな土があるか?って。そんなことばっかり考えてますよ。世界中の土を使って焼き物を作りたいんです。」
「いつかは!って思ってるから。それが夢なんですよ。」
−−いつまでも向上心を忘れない職人さんなのであります。